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ある日、地主のオツベルのところに 大きな白い象がやってくる。
オツベルは 象をうまく騙して自分の所有物にし、
過酷な労働を続けさせる。
そうとはつゆ知らず、初めは楽しんでいた白象だが、
徐々に食べ物を減らされて弱っていく。
仲間の象たちは、白象を助けるためにオツベルの邸へと急ぐ。
Xam文庫 宮沢賢治 オツベルと象
象は一せいに立ちあがり、まっ黒になってほえだした。
「オツベルをやっつけよう」リーダーの象が高く叫ぶと、
「おう、でかけよう。グララアガア。」みんなが呼応する。
さあ、もうみんな、嵐のように林の中をなきぬけて、
グララアガア、グララアガア、野原の方へとんで行く。
走って走って、とうとう向うの青くかすんだ野原のはてに、
オツベルのやしきの黄いろな屋根を見つけると、
象たちは いちどに噴火した。
グララアガア、グララアガア。
その時はちょうど一時半、オツベルは寝台の上で
ひるねのさかりで 夢を見ていた。
あまり大きな音なので、オツベルの家の農夫どもが、
「林のような象だ。汽車より早くやってくる。」
さあ、まるっきり、血の気も失せてかけこんで、
「だんなあ、象です。押し寄せやした。」
と 声をかぎりに叫んだ。
ところがオツベル、眼をあいたときは、
もう何もかもわかっていた。
「おい、象のやつは小屋にいるのか。
居る?居るのか。よし。」
オツベルは もう したくができていて、
農夫どもをはげました。
Xam文庫 宮沢賢治 オツベルと象
さて この後 どうなるのでしょうか?
次回は オツベルと象 最終話!
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